むち打ちの施術で、コルセットを使うことがありますが、これはどういう目的で、いつ、どのくらいの期間、使用すべきなのでしょうか?むち打ちの期間は怪我をした当初、炎症が熱を持っている急性期と、痛みや炎症が引いた慢性期の2つに分けられます。急性期は通常、3日~1週間続き、痛みの箇所を動かさずに安静にする必要がある期間です。
この急性期に、炎症を悪化させぬようコルセット(頸椎カラー)で首を固定します。ない場合はフェイスタオルで、代用することも可能。使用期間の目安は、交通事故から1週間程度です。コルセットは長くしていると、逆に筋肉が緊張して固くなってしまうので注意が必要です。
一方、コルセットは意味がないという医療機関もあります。というのも、コルセットをしたからと言って、症状がよくなるわけではないからです。しかし炎症が激しい急性期は、話すことも、寝ることも、起き上がることも辛い時期。首を固定して頸椎の動きを抑制し、骨や筋肉に負担をかけないためにも有効と考えられます。
一般的に急性期は、痛みの箇所が腫れて熱を持つので、冷やして安静にすることが大切です。しかし最初の3日~1週間、氷で冷やせば痛みは完全に引くかと言えば、答えはノー。痛みが残る場合は慢性期に入っても、氷で冷やし続けることが勧められます。これに対し、慢性期になると温めることを勧める整形外科や整骨院もあります。これは、血行をよくすることが目的です。