おはようございます。岡山と倉敷で２店舗展開している”ヨリミツ治療塾”のスタッフです。
今回の記事のテーマは、『交通事故によるPTSDの治療法と後遺障害認定、認定のための対策』です。
交通事故に遭った際、大きな怪我でなければ安心…。
本当にそうでしょうか？
交通事故によっては肉体的な傷害だけでなく精神的な傷害も被る可能性があるのです。
前回、精神的傷害の一つであるPTSD（心的外傷後ストレス障害）の症状、判断基準、発症後の車の運転への影響についてご紹介しました。
今回は交通事故によるPTSDの治療法と後遺障害認定、認定のための対策についてご紹介します。
交通事故に遭われたことが無い方も、ぜひご覧ください。
【交通事故によるPTSDの治療対象は、２つに分けられます。】
PTSDの治療法として一般的なケアと専門的な治療に分けられます。
一般的なケアとしては自然回復が挙げられます。そのためには安心・安全だと思える環境で生活するようにして、身体をゆっくり休めて、心理的に保護しましょう。
また、二次的なトラウマを未然に防ぎましょう。
交通事故直後にPTSDが発症した場合はすぐに回復が難しいかもしれませんが、発症者の３分の２は半年以内に自然回復されているようなので、焦らないでくださいね。
数ヶ月を経過しても自然回復しない場合は専門的な治療の対象となります。
治療としては
- PTSDの症状を軽くするための対象療法（薬物療法など）
- PTSDという疾患そのものに対する治療法（心理療法など）
があります。
薬物療法として抗うつ薬の一種であるSSRI（選択的セロトニン再取り込み阻害薬）などが有効とされています。
さらに、PTSDの治療のために開発された持続エクスポージャー療法という治療法があります。
日本ではあまり広まっていませんが国際的には広く認められています。
様々な治療法がありますので、専門家の方とよく相談されてご自身に合う治療法を選択してくださいね。
※持続エクスポージャー療法: 恐しい体験の記憶に対するコントロール力を回復させて恐怖を軽減する治療法
【PTSDの後遺障害認定は難しく、等級にばらつきがあります。】
PTSDが後遺傷害として認められ、十分な賠償を受けるのは難しいとされています。
その理由は、”PTSDには医学的診断基準がありますが、これはあくまでも医師が患者をケアすることを前提にした臨床上の判断であります。
よって、その効力は臨床分野に限定されるため損害賠償の分野とは別に解釈される”からでしょう。
PTSDや鬱病は後遺障害等級認定の世界では「非器質性精神障害」に分類されます。
非器質性精神障害の認定基準は自賠責法施行令別表に従うと
- 9級: 神経系統の機能または精神に障害を残し、服することができる労務が相当な程度に制限されるもの
- 12級: 局部に頑固な神経症状を残すもの
- 14級: 局部に神経症状を残すもの
とされています。
しかし、認定される後遺障害の等級にはばらつきがあるのが現状で、PTSDは何級と決まっているわけではありません。
また、労働能力喪失期間についての判断についてもばらつきがあるようです。
【PTSDが後遺障害認定されるための対策を５つご紹介します。】
PTSDが後遺障害として認められ、相応の賠償を受けるためには以下のことに気を付けましょう。
- 交通事故後、PTSDと思われる異変があればすぐに専門医を受診する
- 専門医による治療を継続的に受ける
- 日々のPTSDの症状(フラッシュバック、回避行動、過覚醒など)についてこまめに記録する
- 主治医に日々の症状をきちんと説明し、カルテに書いてもらう
- 後遺障害診断書に症状についての具体的なエピソードなども記載してもらう
PTSDでお悩みの多くの方が適正な賠償を受けていただければ幸いです。
どうでしたか？
今回の記事では交通事故によるPTSD治療法と後遺障害認定、認定のための対策についてご紹介しました。
PTSDのような心の病気はできるだけ早く症状に気づき速やかにきちんとした治療を受けることができれば、症状の悪化を防ぐことができると言われています。
ですので、違和感がある際は早めに専門家の方にみてもらいましょう。
また、PTSD以外にむち打ち症といった交通事故の怪我がある際はむち打ちの治療もきちんと受けて下さいね。
むち打ち症も放っておくと厄介です。
「むち打ち症の治療ってどこに行ったら良いのだろう？」
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