むち打ち治療の主な通院先は、整形外科、整骨院、鍼灸院の３つです。それぞれの医療機関で、治療内容や施術内容が異なります。まず医師のいる整形外科へ行き、レントゲンやMRIで骨の異常を確認してもらい、必要があれば手術をしてもらいます。医師の診断を受けることにより「診断書」を作成してもらえるので、保険金請求などを考えると行く必要のある場所です。
整形外科へ行って医師の診断を受けた後、柔道整復師のいる整骨院へ転院することも可能です。柔道整復師の施術には、整復法、固定法、後療法の3種類があります。整復法は外れた関節や折れた骨を、元の状態に戻す施術です。固定法は骨折や脱臼した部分を、包帯やギプスで固定する方法。
後療法は、破損した組織を回復させる施術で、電機や超音波を使う物理療法、動かして血流をよくする運動療法、そして患部を押したりさすったりする手技療法の3種類があります。むち打ち症状はレントゲンやMRIに写らないため、整形外科で「異常なし」と言われることがしばしば。症状が回復しない場合は、整骨院へ相談すると改善方法を見出してもらえるかもしれません。
はり師ときゅう師のいる鍼灸院では、人間の体にある365以上ものツボを、鍼や灸で刺激するという施術を行います。ツボを刺激すると、血液やリンパの流れがよくなり、身体機能の回復につながると考えられています。むち打ちには、事故直後の急性期と、炎症が収まった慢性期があります。急性期は安静に、慢性期は血流がよくなるよう努めましょう。