後遺障害等級認定の一連の流れは、請求者が自賠責保険会社および任意保険会社に診断書等書類を提出(1)、自賠責保険会社および任意保険会社が損害保険料率算出機構に確認した書類を送付(2)、損害保険料率算出機構が書類を調査、照会(3)。それを終えると、損害保険料率算出機構が自賠責保険会社および任意保険会社に調査結果を通達(4)、自賠責保険会社および任意保険会社が請求者に等級認定を報告(5)して終了します。
等級認定における被害者請求と事前認定の差は、支払いのタイミングにあります。被害者請求であれば、任意保険会社から示談の提示を待たずに、自賠責部分を先取りすることが可能であるのに対し、事前認定の場合は、任意保険会社の損害賠償額の提示を待ち、示談に応じないと自賠責部分も受け取ることができません。
被害者請求と事前認定において、等級認定に差があるか心配されるところですが、提出書類が同じである限り調査し判断を下すのは、いずれも損害保険料率算出機構であるゆえ違いはみられません。
逆に、等級認定の鍵を握るのが書類だというのであれば、この書類を自身で精査することのできる被害者請求が、適切な等級認定を受ける得策といえるもの。任意会社が書類入手から一手に引き受けてくれる事前認定は、被害者にとって楽ではあるものの、提出書類を確認することができないというデメリットが。納得のできないところは専門家の手を借りて、自身の知識を深めながらポイントを押さえた書類を、自賠責保険会社に提出したいものです。
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