交通事故で傷害を負って医療機関で受ける治療は、治療費の支払方法によって、自由診療と保険診療があります。加害者側の自賠責保険や任意保険で治療を受けるときに、自由診療を使うことができます。
一方、保険診療とは、健康保険で支払うこと。風邪で医者にかかるときと同様、3割負担で治療を受けることができます。しかし検査や治療方法に制限があり、その範囲内で行われない限り、保険は適用されません。
整体院や整骨院でもしかり。健康保険使用では治療方法に制限があり、まず手技による矯正と特殊なマッサージは受けることができません。病院や整形外科で受けることのできないこれらの施術が、整体院や整骨院を利用するメリットであるのに、保険診療を選択しては無意味なものに。
首の痛みを訴えたら、首以外のところは基本的に触らないのが保険治療の基本です。体全体を見た治療を心がける整体院や整骨院の力が発揮できず、治療効果も上がらず仕舞いということに。首の痛みの原因が背中にあるとわかっていても、背中に治療範囲を広げることができません。
当然、治療範囲に制限のない自由診療は、医療費が高額になります。しかし加害者の自賠責保険や任意保険を利用して治療を受けるのであれば、迷わず自由診療を選択したいところ。そして病院や整形外科に加え、自分に合った治療メニューを考えてくれる整体院や整骨院で施術を受けてリハビリに励みましょう。