交通事故に遭い治療を続けたにもかかわらず、後遺障害が残ってしまった場合、被害者は後遺障害の等級認定を受けることになります。しかしその結果、予想よりも低い等級で認定されてしまったり、はたまた非該当になってしまうケースも。そんな時は、その結果に対し異議申立てをすることができます。
しかし「なんとなく結果に満足できない」と言うだけでは、異議申立てしても同じ結果になってしまいます。なぜ予想していた等級が認定されなかったのか?なぜ非該当になってしまったのか?という理由を突き詰め、以下のポイントを押さえて有意義な異議申立てをしましょう。
まず後遺障害診断書に、不備がないかどうかを確かめる必要があります。交通事故の等級認定は、後遺障害診断書などの書類と画像で調査が進みます。医師が書き方に慣れておらず、不備が発生することもなります。不備があれば、これを修正して異議申立てを行います。
次に考えられるのは、資料が不足しているケースです。特に加害者の任意保険会社を通して手続きを行う事前認定の場合、形式的な書類しか提出されておらず、適切な認定が受けられないことがあります。事前認定は被害者の代わりに保険会社が申請をしてくれるものの、被害者の身になって申請してくれるわけではありません。判断の難しいケースでは1つ1つの資料が、結果を大きく左右します。この場合、資料を追加して異議申し立てを行います。
最後に等級認定において、必要な検査が行われていない場合があります。検査を受けて、結果が認定基準を満たしていれば、認定される可能性が出てきます。このように認定の拠り所となる資料の不備を改善すれば、異議申立てによって認定が覆る可能性があるというわけです。