交通事故後に自動車保険を使って治療に通っていると、3~6カ月経過したころに損害保険会社から、「治療費打ち切り」の連絡を受けることが。これは損害保険会社が、「むち打ちは3ヶ月ほどで治るはず」という勝手な認識を持っているゆえ。むち打ちの回復までには個人差があります。よってこの言葉に怯み、通院をストップする必要はありません。
回復に向かって通院しているのであれば、損害保険会社にその旨をしっかり伝え、治療は継続すべき。「治療費打ち切り」は一時的なものです。治療の終了は医師や治療家と相談して決めるものであり、損害保険会社が決めるものではないことを認識しておきましょう。
自動車保険には、自賠責保険と任意保険という2種類の保険があります。最低保障を確保してくれるのが自賠責保険で、その足りない分を補充してくれるのが任意保険です。これらは全く別の保険であるため、本来はそれぞれ手続きをしなければいけないもの。しかしその被害者の手間を省くべく、1973年より一括払制度なるものが導入に。
例えば傷害の損害額が150万円だった場合、自賠責保険会社の負担する120万円を含め、任意保険会社が150万円を一括して被害者に支払ってくれることに。そして任意保険会社は、あとから自賠責保険会社に30万円を求償するという仕組み。とはいうものの、実際の請求は素人にしてみればかなり困難をきたすもの。治療機関に相談して進めていくことが賢明と思われます。