交通事故の被害に遭い、整骨院で治療を受ける際には、後に保険会社とのトラブルを避けるべく、気を付けたいポイントが4点あります。まず第1は、体に衝撃を覚える事故に遭ったら、その直後に病院（整形外科）で医師の診察を受けて、診断書を書いてもらうことです。事故直後は興奮していることもあり、痛みを感じにくくなっているかもしれませんが、骨に異常はないかどうか確認しておく必要があります。
第2に、自宅や職場に近く、夜遅くまで開いている整骨院への通院したいという場合は、その旨を病院の医師に伝え、承諾を得ておくことが重要です。一旦加害者の保険会社が支払ってくれた整骨院の施術費用が、最終的に「支払いの必要がない」と争われることもあります。その場合、交通事故と施術の因果関係を立証させる必要であり、この時に医師の承諾が有効となります。
第3に、整骨院に通うことに医師の承諾を得たら、今度は相手方の保険会社に連絡して、支払いに応じてもらえるかを確認をしましょう。了承なくして通院し、後に保険会社から「必要がない」と主張されることもあります。「被害者なのだから、治療費、施術費はなんでも払ってもらえる」というものではありません。
第4に整骨院に通院していても、「症状固定」までは定期的に病院へ通うことが必要です。病院へ通わないと医療記録が作成されず、加害者の保険会社は病状の推移がわかりません。そうすると「もう通う必要がないのか」ということで、治療費の早期打ち切りが打診されることに。また後遺障害の認定を受けるためにも、「十分な治療を受けたにもかかわらず、改善されない症状が残った」ということを証明する必要があり、医療記録がなければ不可能となります。
湿布と痛み止めの処方しかしない、病院への通院が面倒になることもあるでしょうが、定期的に通う必要がここにあります。