湿布薬だけで、むち打ち症は治るのか?というと、答えはノー。湿布薬は消炎鎮痛効果を担うもので、赤み、腫れ、熱、そして痛みといった炎症を抑えて痛みを和らげてくれます。湿布薬の痛み止め成分が、皮膚から吸収されて患部に作用します。
でもむち打ち症の原因は筋肉の損傷だけにとどまらず、事故の衝撃による頚椎の歪みが問題とされるところ。これはいくら湿布薬を貼っても、治るものではありません。骨の位置が変わると、付随する筋肉が無理に引っ張られたり、縮小した状態に。これには、根本的な骨の歪みを直す必要があります。
湿布は一時的に痛みを和らげるので、頼りすぎると問題を先送りにすることに。背骨の歪みや筋肉の滑走不全などの恐れがあるゆえ、やはり医者に相談しながら使用することが賢明と言えます。施術を受けているものの、痛みが発生した時に、次の通院までに使用するなど、医師の指示に従って効果的に使用したいところです。
湿布薬にも副作用があります。敏感肌の人はかぶれることもありますし、胃潰瘍を患った人も長期使用は避ける必要が。また喘息といったアレルギーがある人も、使用に注意しましょう。多彩な湿布薬から、皮膚に負担の少ない自分に合ったものを選ぶことが大事です。